こんにちは!

カズ社会保険労務士事務所 代表の佐久間和象です。

以前、企業が労働者を雇入れる際に「労働条件の明示」が求められることをご紹介しました。

労働条件の明示は企業が労働者を雇入れる際に必ず行わなければならない法律上の義務でしたよね。

今回も労働者を雇入れる際のお話ですが、労働条件の明示とは異なる視点から、注意すべき点をご紹介したいと思います。

就業規則の内容を下回る雇用契約を締結していませんか?

見出しの内容がまさに今回ご紹介する内容ですが、

新たに労働者を雇入れる際に、その労働者と個別に結ぶ雇用契約(労働契約)の内容が、会社の就業規則で定めている内容を下回るものになっていないか?ということです。

「今度採用する社員とは就業規則で定めている労働条件を下回る内容で雇用契約を結びたい」

時々、こんなご相談を頂くことがあります。

結論からいうと、このような雇用契約を結ぶことはできません。

具体的には、このような雇用契約を締結したとしても、就業規則で定める内容を下回る部分は無効となり、無効となった部分は就業規則で定める内容が適用されることになります。

つまり、就業規則と雇用契約とでは就業規則のほうが優先されることになります。

例え、就業規則を下回る労働条件であることについて労働者が同意していたとしてもです。(ここ、重要です!)

就業規則と雇用契約にはこのような力関係があるのです。

そのため、本題に戻りますが、労働者を新たに採用するなどして雇用契約を締結する際には、企業・労働者双方の希望や交渉の経緯のみならず、自社の就業規則の内容にも留意しつつ雇用契約を決定・締結することが必要です。

顧問として会社様とお付合いする中で雇用契約書(労働条件通知書)を確認する時や、スポットでチェックのご依頼を頂く際に、この点が漏れていることが少なくありません。

入社から何年も経った後で、労働者とトラブルになった際にこうしたところから多大なリスクが生じることも考えられます。

労働条件の明示と同様に、労働者を雇入れる入口のところで潜在的な労務リスクを抱えてしまうことの無いよう、今回ご紹介した点にも留意して頂きたいと思います。